家や車などを安い値段でゆずると、贈与税がかかることがある。それは家族や親族間でも同じであり、知らないと損をするかもしれない。どうすれば、なるべく贈与税がかからない、あるいは安く済ませられるのだろうか?
実は贈与になるNG行動
親族に家や車などを安い値段でゆずると、贈与税がかかることがある。親子や夫婦だからと気軽に譲ったことで税務署から連絡が入り、多額の税金を払わなければならなくなるかもしれない。次のようなことを知っていないと、「こんなはずじゃなかった」と後悔するかもしれない。
車を安くゆずっても贈与税がかかる
車も財産なので、無償や安価でゆずると贈与税がかかることがある。
贈与税には非課税枠があり、年間110万円までなら税金はかからない。時価との差額が110万円を超えた場合に贈与税がかかる。
たとえば、親が子供に時価200万円の車を50万円でゆずると差額の150万円が贈与とみなされ、
「(150万円-基礎控除110万円)×10%」
という計算で、子供に4万円の贈与税がかかる。
ただし例外もあり、地方の大学への進学に必要などの理由で扶養している親が子供に車をゆずる場合は、贈与とみなされないことがある。
宝石や美術品を安くゆずる
宝石や美術品など価値の高いものをあげたり、安くゆずったりした場合も贈与税がかかるおそれがある。たとえば、アクセサリーや貴金属、時計、掛軸、骨董品、ワインなどが考えられる。
税務署には百貨店や宝石店、画廊のお得意様リストを見る権限があるため、価値の高いものをよく買っているのに相続税を申告していないと、贈与を疑われる。
調査が入って贈与税を払っていないことが分かれば、過去にさかのぼって支払いを求められる。
不動産や車、宝石などの贈与税の申告が遅れると、最大年14.6%の延滞税がかかる。
また、申告しなかった罰金として最大30%の無申告加算税がかかることもある。
さらに、財産をわざと隠そうとしたなど悪質なケースでは、最大40%の重加算税がかかってくる。
家族間のお金のやり取りでも注意!贈与税がかかることも
お金をやり取りすると基本的には贈与税がかかり、これは家族の間であっても同じ。しかしすべてのやり取りが対象というわけではなく、贈与税が発生するものとしないものがある。なるべく贈与税がかからない、または安く済む方法で賢くお金のやり取りをしよう。
教育費、生活費として渡す
親は子供の教育をする義務があるので、教育費は贈与税の対象外となる。また家族の間でやり取りをする生活費にも、贈与税はかからない。
たとえば、旦那さんが会社員、奥さんが専業主婦という家庭では、奥さんが旦那さんから毎月受け取る生活費は非課税となる。
住宅取得資金、結婚・子育て資金として渡す
子や孫に住宅を購入するための資金を援助したり、結婚式や子育てに必要な資金を援助したりすることも贈与税の対象外だ。
しかし上限があるので、いくらでも非課税で贈与できるというわけではない。
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家族間のお金のやり取りでも注意!贈与税がかかることも
文/編集・dメニューマネー編集部
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