世の中にあふれるアルファベット3文字の略称。dメニューマネーでは経済・金融分野でよく見聞きする略語を毎日お届けしています。新たに始まった企業編では、有名企業が3文字に込めた社名の秘話などを紹介。今回は、特に多くの人に読まれた5記事を振り返ります。
NTT──通信インフラのトップ企業
「NTT」は、“Nippon Telegraph and Telephone Corporation”の略で、「日本電信電話株式会社」のことを指します。
通信や交通運輸を管轄していた逓信省と、電気通信省で営まれてきた電信電話事業を引き継ぎ、「NTT」の前身である日本電信電話公社が1952年に誕生しました。
その後、日本電信電話公社は、通信の自由化を背景に1985年に民営化し、日本電信電話株式会社が誕生。一般呼称が「NTT」に変わりました。
YKK──ファスナーやボタンなど「ファスニング商品」の大手メーカー
「YKK」は、“Yoshida Kogyo Kabushikikaisya”(吉田工業株式会社)の略です。
もともとはファスナーの加工・販売を行う「サンエス商会」として創業しましたが、1934年に創業したサンエス商会は東京大空襲で工場が全焼。地元富山に戻った吉田氏が鉄工所を買収し、社名を「吉田工業株式会社」に変更して再スタートしました。
その英文社名の頭文字をとって、自社のファスナーの商標名としたのが、「YKK」という呼び名の始まりです。ファスナーのロゴマークに使用された商標は多くの人の目に触れ、「YKK」という呼び名が定着、1994年には社名を「YKK株式会社」に変更しています。
NEC──パソコンから衛生システム開発まで手がける大手家電メーカー
「NEC」 <6701>は言わずと知れた日本の大手電機メーカーですが、実は「NEC」が何の略なのかを知らない人は多いのでは。
「NEC」は“Nippon Electric Company, Limited”の略で、正式名称は設立時(1899年)の「日本電気株式会社」がもとになっています。 日本で定着した「ノート型パソコン」というカテゴリー名を定着させたのは、1989年11月に「NEC」が発売した同社初のノート型パソコン「PC-9801N」、通称「98NOTE」が由来と言われています。
JCB──日本発の国際クレジットカードブランド
1961年創業の「JCB」は、“Japan Credit Bureau”の略で、「日本クレジットビューロー」という社名でした。1978年に社名を「ジェーシービー」に変更、1981年には国際クレジットカードブランドとして海外への展開を開始しました。
日本の経済力の高まりも後押しし、「日本発の国際クレジットカードブランド」が誕生しました。
記事では、“S”をモチーフにした青・赤・緑の3色のプレートから成り立つ「JCB」のエンブレムの誕生秘話なども紹介しています。
JTB──外客誘客から始まった、旅行業界のガリバー
国内最大手の旅行会社で、1912年の創業から100年を超える歴史と実績を誇る「JTB」。
「JTB」は“Japan Travel Bureau”の略で、同社の前身は「日本交通公社」です。
1912年に社団法人ジャパン・ツーリスト・ビューローとして設立。当初は、来日した外国人に対し、日本の真の姿を知ってもらう目的で、全国各地に外国人向けの案内所を次々に開設しました。その後、日本人の旅行者向けに、鉄道切符販売や旅行券販売に取り組んだことが、旅行サービス機関としての第一歩になりました。
文/編集・dメニューマネー編集部
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