連載 お金で買えないものはない?「恋愛×マネー」研究 第11回
本連載では、恋愛におけるさまざまなシーンを題材にし、マネー・お金を軸にした見方・考え方を検証。物心両面で満ち足りた、自分の理想の暮らしを手にするための戦略を考察していきます。
(前回・第10回は、「高所得者だけど貯金がない人」と「一般的な収入だけど貯金がある人」どちらと結婚するのが望ましいか考察しました。今回(第11回)は急拡大するオンライン婚活市場についてみていきましょう。
ネット系婚活サービスの利用割合は5年間で2倍以上に
株式会社リクルートが運営するリクルートブライダル総研では、婚活の実態について詳細を把握するため、「婚活実態調査2021」を実施しています。それによると、コロナ禍において、婚活も非対面化(オンライン化)していることが浮き彫りになってきました。
そのデータによると、婚活サービスを通じて結婚した割合は16.5%で、3年連続過去最高を更新しています。自然な出会いや友達の紹介といった従来の経路に加えて、婚活サービスを活用して結婚する人が増えているのです。
「婚活サービス」とは結婚相談所、ネット系婚活サービス、婚活パーティーの3つを指しています。
しかし、利用者割合の内訳(恋愛もしくは結婚意向がある恋人のいない独身者を対象。複数回答可)をよく確認してみると、結婚相談所はここ3年ほぼ横ばいです。婚活パーティーに至っては、コロナ禍ということもあり、2020年→2021年で約1割低下しています。つまり、ネット系婚活サービスが全体の増加を牽引しているということです。
具体的な数字を見ていきましょう。ネット系婚活サービス(いわゆるマッチングアプリ)の利用者割合は、
2017年 | 9.1% |
---|---|
2018年 | 12.0% |
2019年 | 16.5% |
2020年 | 19.1% |
2021年 | 21.8% |
と5年間で2倍以上になっています。性年代別の利用経験割合を見ても、男女ともに全ての年代でネット系婚活サービスの利用経験率が増加しています。婚活に対する意識において、3割以上が「オンライン婚活であればコロナ禍でもできる」「婚活には新型コロナウイルスの流行は関係ない」「オンライン婚活は気軽にできる」と捉えており、出会いのオンライン化が急速に進んでいると言えるでしょう。
高所得者男性が集まるマッチングアプリも登場
皆さんの回りにも「マッチングアプリで出会った人と結婚した」という人がチラホラ出てきている頃ではないでしょうか。マッチングアプリによっては、アッパー層をターゲットにしたものもあります。例えば、「東カレデート」に登録する30代以上の男性の46%は年収1,000万円以上です。
基本的には自己申告制なので、どこまでこの数字が信用できるかという問題はありますが、日本全体における給与所得1,000万円超の男性割合は約13%です(令和元年分民間給与実態統計調査より)。結婚適齢期の男性に絞れば、数字はもっと低くなるでしょう。
資産運用で成功するためには、期待値が低いゲームは傷が浅いうちに降りて、期待値が高いゲームに大きな金額をベットすることが重要です。年収1,000万男子と結婚したいのだとすれば、悪くないゲーム環境と言えるのではないでしょうか(ただし、第10回でも述べたように、ストックを見ずに、フローだけを見るのは考えものです)。
「婚活のオンライン化」は加速する
定量的なデータを見る限り、コロナ前から、出会いのオンライン化が急速に進んでいました。そこにコロナ禍が直撃したため、今後はその傾向が加速すると見るのが妥当でしょう。いつの間にか主要な連絡ツールがメールからLINEに置き換わったように、オンラインが出会いのメインエンジンになる日が来るのかもしれません。
いずれにせよ、結果を出すためには需要があったり、期待値が高かったりする環境に身を投じることが原則です。
今後、真剣な婚活を考えている人は、このトレンドには逆らわず、オンライン空間でいかに成果を出すことにエネルギーを注いだほうが良いでしょう。
文・元証券マンの恋愛相談所長K
編集・dメニューマネー編集部
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(2021年9月22日公開記事)