老後の生活費の柱として多くの人が考えているのが「年金」でしょう。ただ自分が年金をいくらもらえそうか考えたことはありますか?もらえる額が人によって大きく異なることをしっかり把握しておきましょう。
年金「月14万円」で生活できる?悲惨な老後にならないためにできること
厚生労働省の統計(2019年度)によると、老齢厚生年金を受け取っている人(厚生年金保険第1号)の平均受給額は「月額およそ14万6,000円」でした。「月14万円」は会社員として勤務してきた人が老後に受け取れる一般的な年金額といえます。
一方、自営業・フリーランス・専業主婦など国民年金だけに加入している人の平均受給額は「月額およそ5万6,000円」と、会社員の平均受給額と比べかなり少なくなっています。未納期間がある方や受け取り開始時期までまだ遠い若い方は、さらに年金額が少なくなる可能性もあります。
「月14万円」でも悲惨な老後にしないために
正直「月14万円」だけで暮らしていくのは難しいと感じる方が多いのではないでしょうか。実際、国の統計によると多くの高齢者世帯では年金だけでは赤字になるため、退職金やそれまでの貯蓄を取り崩して生活しているようです。
老後にお金に困らないようにするため、たとえば以下のような手段が有効です。
・生活コストを抑える
・もらえる年金を増やす
・できるだけ長く働く
年金の平均額は約15万円!20万円もらうのは難しい?
会社員がもらっている年金の平均額は、月額約14万6000円です(厚生年金のケース)。ただ、「できれば毎月20万円くらい欲しいなぁ」という人もいるでしょう。年金20万円もらうのは難しいのでしょうか。
年金20万もらうのに必要な年収はいくら?
年金額(厚生年金)は、加入期間が長く、給与が高い人ほど受給額が高くなる仕組みで、20万もらうのに必要な年収は約720万円です。
実際に年収700万円以上貰っている人の割合は16.7%と少なく、多くの人は200万から400万円の間なので、年収を一気に700万円以上にあげるのは簡単ではないことが分かります。
夫婦で年金20万もらうのは難しくない……だけど、それで足りる?
単身で難しいなら、夫婦で考えてみてはどうでしょうか。
一人あたりの平均が約15万円ですから、夫婦共働きの場合で両者とも40年間厚生年金に加入し続けていれば、年金を30万円もらえるはずです。一人で15万円だとちょっと足りないと思った人も、二人で年金30万円なら十分に暮らせるのではないでしょうか。
厚生年金の受給額「月30万円以上」の人は何割いる?
年金受給者の中には、厚生年金を月30万円以上もらえる人も存在します。年金を毎月30万円も受給できたら悠々自適な老後を過ごせそうです。
厚生年金を30万円以上受給できるのは……
厚生年金を30万円以上受給できるのは男性で全体の0.17%、女性は全体の0.007%です。この通り、厚生年金を30万円以上もらえる割合はごくわずかのようです。
厚生年金だけでは足りない場合には
厚生年金の受給額は大多数の人が10万円~20万円程度になります。それだけでは生活費が足りないことが予想される場合には自分で現役時代に老後資金を貯めておく必要があります。
老後資金は、つみたてNISAやiDecoでの運用がよく勧められているようです。毎月コツコツ積み立てることができますし、運用が上手くいけば値上がり益も期待できます。
編集・dメニューマネー編集部
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