本連載では、恋愛におけるさまざまなシーンを題材にし、マネー・お金を軸にした見方・考え方を検証。物心両面で満ち足りた、自分の理想の暮らしを手にするための戦略を考察していきます。
連載 お金で買えないものはない?「恋愛×マネー」研究 第15回
前回(第14回)は、「恋人の年収を推測する方法」について考えてきました。今回(第15回)は、その応用編として、恋人が経営者(サラリーマン経営者ではなくオーナー経営者を想定)だった場合を考えてみましょう。
人気銘柄「経営者」は玉石混淆
恋愛市場において、経営者は比較的「人気銘柄」であると思いますが、経営者といっても玉石混淆です。経営者だからといって、必ず経済力が伴っているわけではありません。結婚を意識したお付き合いであれば、「お互いがどれくらいの経済力を持っているか」を確認することは非常に重要です。
サラリーマンであれば、基本的には年収と貯金額(資産額)が経済力を示す定量的指標になります。しかし、経営者の場合は、この2つだけを見れば良いというわけではありません。筆者は職業柄、たくさんの経営者と会ってきましたし、経営者の資産管理にもそれなりに精通していると自負しています。
それを踏まえてお話しますと、経営者は税金対策として、わざと年収(役員報酬)を低く抑える場合があります。詳細は割愛しますが、所得税は累進課税なので、所得税扱いになってしまう役員報酬を高めるよりも、お金を法人にプールさせて、法人税扱いにしたほうが税金が有利なことがあるためです。
成長過程の企業の場合、できるだけ役員報酬を抑えて、資金を成長投資に回したい場合もあります。極端な例を言えば、ベンチャー企業経営者などは「資産(会社価値)は10億円以上あるのに、年収は600万円」というケースもザラです。経営者の場合は、年収の高低は参考にならない場合がありますので、「会社規模」や「事業が順調かどうか」を調べることが何よりも重要です。
恋人の会社について調べる方法
それでは、恋人の会社について調べる方法には、どのようなものがあるのでしょうか。大前提として、調べるためには正式な会社名が必要です。
実は、恋愛シーンにおいて、会社名を恋人に伝えていない(伝えたくない)という経営者は意外と多いです。自発的に言わないのはまだ良いとして、会社名を聞いても教えてくれない人は、相手を信頼していないということですので、お別れを検討しても良いでしょう。
会社名を手に入れたら、まずはその会社が実在するか確認します。経済産業省が運営している「gBizINFO」というサイトに、会社名を打ち込んでみましょう。登記簿情報と連動しているため、登記されている会社は、必ずこのサイトで見つかります。このサイトで見つからない場合は、教えてもらった会社名が間違っている、もしくは登記していないのに勝手に会社を名乗っているということです。
経済産業省 gBizINFO
記載されている情報量は会社によって異なりますが、本店所在地は必ず記載されています。場合によっては、本店所在地の不動産登記簿謄本を調べてみても良いでしょう。もちろん、会社名が分かれば、誰でも法人の登記簿謄本(登記事項証明書)を取得できるようになります。そちらも合わせて確認してみると良いでしょう。
もう少し細かい情報が欲しい場合は、帝国データバンクや東京商工リサーチといった信用調査会社のデータを確認してみましょう。一般的に、非上場会社は業績を公表していませんが(本当は決算公告と言って公表しないといけないのですが)、このような信用調査情報には、大まかな業績が載っていることがあります。
実は、このような信用調査情報は個人向けにバラ売りされています。例えば、「G-Search」というサイトを使えば、2,000円もかからず帝国データバンクの企業情報を1社単位で購入することができます(信用調査会社は全ての会社をカバーしているわけではありません)。
G-Search
自分を大きく見せる経営者もいるので注意
筆者はこれまでたくさんの経営者に会ってきました。ある程度の知名度がある会社の経営者であれば比較的信用できますが、聞いたこともない会社の経営者や、ほとんど個人事業主のような会社の経営者も多くいます。
そのような人が全て信用できないというわけではないですが(むしろしっかりビジネスされていて金回りが良い人も多いです)、自分を大きく見せて、ビジネスに利用したり、異性にモテようとしたりする経営者もいます。結婚を視野にお付き合いするのであれば、ある程度の経済力は知っておくようにしましょう。
(2021年11月27日公開記事)
文・元証券マンの恋愛相談所長K
編集・dメニューマネー編集部
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