連載 お金で買えないものはない?「恋愛×マネー」研究 第17回
恋愛におけるさまざまなシーンを題材にし、マネー・お金を軸にした見方・考え方を検証する本連載。物心両面で満ち足りた、自分の理想の暮らしを手にするための戦略を考察していきます。
前回(第16回)は、「富裕層の結婚リスク」について考えてきました。今回(第17回)は、「夫婦の収入ポテンシャルを最大限発揮させる方法」について見ていきましょう。
お金持ちには夫婦でファミリービジネスをやっている人が多い
筆者は立場上、たくさんのお金持ちと会ってきました。その数は1,000人以上にのぼります。そこで感じたことは、
・お金持ちはビジネスオーナーであることが多い
・そのビジネスを夫婦で盛り上げていることが多い
ということです。つまり、夫と妻が別々の仕事をしているのではなく、双方が一つのファミリービジネスに携わっているということです。
もちろん例外はありますし、「片方が業と行なっていたビジネスが順調なので、配偶者が後からジョインした」というケースや、「そもそも結婚前から配偶者がファミリービジネスをやっており、結婚を機に自分もその輪に加わった」というケースもあります。
また、ファミリービジネスといっても、従業員を何百人と雇うものから、夫婦2人のみで完結するダブルフリーランス状態まで、事業規模は多種多様です。
しかし、これまで1,000人以上のお金持ちを見てきた経験から言うと、自分たちのビジネスをしっかりと持って、夫婦(場合によっては一族総出)で盛り上げることで業績を伸ばし、富を築くケースが多かったことは事実です。
夫婦で一つのビジネスを手がけるメリット
夫婦で一つのビジネスを手がけることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。例えば、以下のようなことが挙げられます。
・サラリーマン時代にはなかった情熱やコミット力が湧き出てくる(それが2人分)
・お互いの長所を組み合わせることによって、1+1が3にも4にもなりえる
・夫婦で多くの時間を共有できる
・「夫婦で事業を行っている」というブランディングができる
・スケジュールを調整しやすく、家事や育児を分担しやすい
・上司や同僚、部下へのやり取りと違って、遠慮のない率直な指摘がしやすい
得意分野は人それぞれです。そのため、「職人肌の夫は会社でプロダクト作りに専念し、コミュニケーション能力が高い妻が営業活動する」というように役割分担することで、大きな相乗効果を発揮することができます。
「お互いが別々の企業(組織)に勤めている共働き家庭」を批判するわけではありませんが、そのような家庭だと、どうしてもお互いの能力の相乗効果が生まれにくく、結果として世帯収入が上がっていかないことがあります。
1+1が3にも4にもなるのであれば、夫婦で一つのビジネスを手がけたほうが、計算上は経済的合理性が高いと言えるでしょう。
たくさんのお金持ちに会ってきて感じることですが、お金持ちだからといって、何か特別な才能を持っている人ばかりというわけではありません。
むしろ、基礎的な能力は「一般的な収入の人」と大差がないことが大半です。つまり、お金を大きく稼げるかどうかは、「どこで何をするか」が大きな影響を与えるということです。
「夫婦の収入ポテンシャル」を最大限発揮させる方法
もちろん、「夫婦でビジネスをしたり、起業したりすればお金持ちになれる」と安易なことを言うつもりは全くありません。
特に、夫婦起業は家計に大きなリスクを与えます。基本的には、「まずは片方が先に起業して、軌道に乗ってきたら配偶者がそのビジネスにジョインする」「まずはお互いが副業として始める」といった方法を取ったほうが良いでしょう。
今日において、「お互いが別々の企業(組織)に勤めている共働き家庭」は多いことはずです。勤め先にもよりますが、リスクが分散されており、それはそれでメリットが大きいフォーメーションです。
しかし、「ちょっと世帯収入が頭打ちだな」とか「もう1ランク2ランク上の生活をしたい」と思っている場合は、夫婦で一つのビジネスを手がけることを検討してみても良いでしょう。私の経験則ではありますが、「夫婦の収入ポテンシャル」を最大限発揮させるのは、「夫婦で一つのビジネスを手がけること」なのです。
文・元証券マンの恋愛相談所長K
編集・dメニューマネー編集部
(2021年12月28日公開記事)
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