マクドナルドやスシローなどの外食チェーンは、普段からよく利用している人も多いはず。日常生活に欠かせない飲食店だが、原価はどうなっているのか?ハンバーガーショップ、回転寿司チェーン店の原価率を調べてみた。
【原価率比較】マクドナルドとモスバーガー、お得なのはどちら?
マクドナルドとモスバーガーは飲食店の中でもとりわけ身近な存在だが、その原価率は意外と知られていない。どちらがよりお得なのか?
マクドナルドは35%、モスバーガーは52% 17%もの差が
日本マクドナルド <2702> とモスフードサービス <8153> の有価証券報告書によると、マクドナルドとモスバーガーの原価率はそれぞれ35%、52%ほどで、実に17%もの差がある。
1%の原価率の違いが億単位の損益を左右することを考えれば、かなり大きな差といえる。事実、営業利益率はマクドナルドの11%に対してモスバーガーは2%と、大きくかけ離れている。
コストを押さえて利益を確保するマクドナルド、原価率が上がっても商品の質を高めるモスバーガーと、それぞれ特徴があるようだ。
原価率の違いは生野菜?
マクドナルドとモスバーガー、17%もの原価率の差はいったいどこから生まれるのか。メニューの原材料を比べてみると違いが見えてくる。
モスバーガーのメニューには、レタスやトマト、玉ねぎといった生野菜を使った商品が多くラインナップされており、かつすべて国産のものを使用している。
対してマクドナルドは野菜を(モスほどには)使用せず、パティやチーズ、ベーコンといった素材を組み合わせた商品が多いのが特徴。ここが原価率の差を生むポイントのひとつといえそうだ。
原価率が高い寿司チェーンランキング、3位くら寿司、2位スシロー、1位は?
熾烈な戦いを繰り広げる回転寿司チェーン。業界各社は工夫をこらして他社との差別化を図っているようだ。ここでは、会社の利益を左右する原価率に着目。原価率が多い寿司チェーンをランキング形式で3つ紹介する。
3位 くら寿司 45.2%
原価率の高さで3位にランクインしたのがくら寿司 <2695> だ。
2021年10月期の原価率は45.2%。前期の44.8%より若干原価率が上がっている。
なお、2021年10月期の売上高は2020年10月期よりも約117憶円増えた。良質な食材の仕入れなどの工夫により集客力を高めたことが考えられる。
2位 スシロー(FOOD&LIFE COMPANIES) 45.9%
2位はスシロー(運営会社FOOD&LIFE COMPANIES <3563> )。2021年9月期の原価率は45.9%、前期の原価率47.4%から若干下がっている。
原価率は前期より下がっているが、売上高は前期より上昇した。売上コストを下げても売上高を上げられる、レベルの高い集客力や資金力を持っていることがうかがえる。
1位 かっぱ寿司(カッパ・クリエイト) 48.5%
原価率1位はかっぱ寿司(運営会社 カッパ・クリエイト <7421> )だ。2021年3月期の原価率は48.5%。前期の47.8%より上がっている。
かっぱ寿司は2020年3月期の売上高が前年比で約99億円も下落。その分を挽回するためにより上質な食材を購入するなどの企業努力が行われ、それが原価率の高さにつながった可能性が高い。
売上高に占める原価率が高いほど利益は小さくなり、懐事情は厳しくなる。2022年3月期第2四半期時点で売上総利益は上昇傾向にあるが、いまだ利益を上げにくい状況が続いていると思われる。
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原価率が高い寿司チェーンランキング、3位くら寿司、2位スシロー、1位は?
文/編集・dメニューマネー編集部
画像・Наталия Кузина / stock.adobe.com(画像はイメージです)
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(2022年3月13日公開記事)