つみたてNISAには興味があっても、面倒くさそうとためらっている人もいるはず。しかし初心者こそ、投資は長い期間をかけてコツコツと続けたほうがいい。これからつみたてNISAを始めようと思っている人がチェックすべきこととは?まずつみたてNISAを始めるべき理由を確認しよう。
初心者こそ「つみたてNISA」を始めるべき3つの理由
少子高齢化、老後2000万円問題、低金利などから先行きが不透明な現代において、個人で将来への備えをすることは欠かせないといえよう。初心者がつみたてNISAを始めたほうがいい理由には次の3つがある。
理由1 小額で投資できる
つみたてNISAのメリットは100円、1000円からなど少額で投資できるところだ。
通常の株式投資だと原則100株単位からの購入となり、ある程度まとまった資金がないと投資をはじめることができない。
つみたてNISAの場合は少額から始められるので、生活に無理のない範囲で長期的に資産形成が目指せる。
理由2 買いのタイミングや商品選択に迷わない
つみたてNISAの金融商品は、株式ではなく「投資信託のみ」だ。具体的には、金融庁が厳選した販売手数料無料(ノーロードという)で信託報酬も低い投資信託だけとなる。
つみたてNISAは「毎月一定額を積み立てる」投資方法なので買いのタイミングを判断する必要がない。
投資を続ける上で難しいのは買いのタイミングといえよう。通常の株式投資では、「もっと安く買えるかも」、「忙しくて買い付ける暇がない」と試行錯誤している間に、価格が高くなっているかもしれない。
その点、つみたてNISAは、積み立てる頻度も毎日、毎月、3ヵ月ごとなど自分のライフスタイルに合わせて選べるのではじめやすい。
理由3 投資で得た利益に税金がかからない
NISA以外の一般の株式投資などでは、利益が出ても税金が掛かってくる。しかし、つみたてNISAではそれがかからない。
具体的には、最長20年間、年間40万円まで非課税で、本来ならば税金で引かれる分を投資に充てることも可能だ。
「つみたてNISA」で20年運用した結果は?投資でいくら増えるか検証
次に、つみたてNISAなどをコツコツ続けた場合、実際にどれくらい増えるかを見てみよう。
毎月の積立額が1万円、2万円、3万円だとして、20年運用したらどのくらい増えるか。つみたてNISAは20年間利用できるので、利回り4%として、運用成果をシミュレーションしてみた。
毎月の積立額1万円の場合
毎月1万円という少額でも、つみたてNISAで利回り4%で20年運用すれば、約127万円の運用益が得られる。
期間 | 総額 | 運用益 |
---|---|---|
10年後 | 147.2万円 | 27.2万円 |
20年後 | 366.8万円 | 126.8万円 |
本来は約25万円(利益の約20%)の税金を差し引いた102万円が手元に残るお金だが、つみたてNISAなら税金がかからないので、約127万円の利益がすべて手元に残る。
一方、毎月1万円を普通預金(預金利息0.01%)で積み立てると、20年経っても95円しか増えない。
積立投資は長く続けるほど、元本の増加と複利効果によって雪だるま式に運用益が増えていく。10年後と20年後では、20年後の運用益の増え方が大きいのがこのことから分かる。
毎月の積立額2万円
毎月2万円積み立て利回り4%で20年運用した場合、本来かかる税金は約51万円となる。つみたてNISAなら税金はかからず、運用益が丸ごと手元に残る。
期間 | 総額 | 運用益 |
---|---|---|
10年後 | 295.5万円 | 54.5万円 |
20年後 | 733.5万円 | 253.5万円 |
毎月2万円を普通預金(預金利息0.01%)で積み立てると、20年で290円しか増えない。
毎月の積立額3万円
毎月3万円積み立て利回り4%で20年運用した場合、20年後にはなんと総額が1,000万円を超える。
つみたてNISAを利用することで、税金約76万円分がお得となる計算だ。
期間 | 総額 | 運用益 |
---|---|---|
10年後 | 441.7万円 | 81.7万円 |
20年後 | 1,100.3万円 | 380.3万円 |
毎月3万円を普通預金(預金利息0.01%)で積み立てると、20年で482円しか増えない。
「4%は高すぎる」と思われるかもしれないが、投資先によってはありえない数字ではない。利回りは商品によって変わるため、必ず利回り4%が保証されるわけではないが、過去の運用利回りも踏まえながら、商品を選びたい。
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つみたてNISAで20年運用した結果は?投資でいくら増えるか検証
文/編集・dメニューマネー編集部
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